学校・家庭・地域連携協力推進事業(学校を核とした地域づくり)について

公開日 2025年05月20日

1 事業の目的

 近年、学校ではいじめ等の問題行動の発生、不登校児童生徒数の増加、特別な配慮を必要とする児童・生徒の増加など多様な児童生徒及び保護者への対応が求められ、学校の役割が拡大し教職員の業務量の増加につながっています。一方、地域においても家族形態の変化、価値観やライフスタイルの変化により地域社会のつながりが希薄化し、地域社会の停滞や教育力の低下が問題視されています。そうした状況の中、学校・家庭・地域が「どのような子どもたちに育ってほしいか」等の目標や課題を共有し、同じ目標に向かいお互いが対等な立場で連携・協働することで、地域住民の生きがいづくりへの寄与につながるとともに、保護者や地域住民の理解を得た学校運営につながります。町教育委員会では、こういった学校を核とした地域づくりのため、町内の小・中学校に地域学校協働活動推進員(町教育委員会が委嘱)を配置し、地域や学校の実情に応じた様々な地域学校協働活動を展開しています。

本事業で実施している地域学校協働活動(ボランティア)の一例

・ 家庭科のミシン授業の補助

・ 朝や休み時間、放課後時間を活用した読み聞かせ

・ 図書補修、カバーがけ

・ 校区内草取り、木の伐採

・ 休日支援事業(昔あそび体験、親子クッキング、磯遊びなど)

・ 伝承活動(駒踊り、鶏舞、ナニャドヤラ、太鼓等各地域に応じたもの)

・ 岩手県で50年以上続いている教育振興運動の活動(夏休みラジオ体操、530運動など)

などなど、各小・中学校に配置している地域学校協働本部において各地域・学校の実情に応じ様々な活動を実施しています。

本事業の実施により期待される効果

 地域学校協働活動の実施により、子どもたち、保護者、学校、地域それぞれに様々な効果が期待されます。

子どもたちに期待される効果

 〇 自己肯定感の育成:先生や保護者以外に褒められる機会が増加し、やる気の増加や自信の向上につながります。

 〇 コミュニケーション能力の向上:様々な人と関わることでコミュニケーション能力の向上につながります。

 〇 地域・洋野町への愛着心が深まる:地域に詳しい人材から様々なことを学び、地域への関心・理解が深まります。

保護者に期待される効果

 〇 人間関係の構築:活動に参加することで、保護者同士や地域の方と関わる機会が増加し人間関係の構築につながります。

 〇 安心感が生まれる:子どもたちが地域に育まれているという安心感が生まれます。

 〇 学校・地域への理解が深まる:地域や学校に対して理解が深まり、地域の一員であるということを再認識できます。

学校・教職員に期待される効果

 〇 学校運営への理解の深まり:地域の方々や保護者と顔の見える関係を育むことができます。

   ※コーディネーター通信やボランティア通信等の発行により、風通しのよい学校運営につながります。

 〇 教職員の働き方改革への寄与:地域学校協働推進員が、業務の一部を代わりに実施することで、働き方改革につながります。

地域住民に期待される効果

 〇 生きがいづくり:ボランティアを通し子どもたちと関わることで生きがいづくりに寄与します。

 〇 地域力の向上:活動を通して地域住民の輪が広がり、地域力の向上につながります。

2 事業の目標・実績

 令和6年度に、町で定めた本事業に対する目標は以下のとおりです。 (※詳細は、添付ファイルのとおり)

令和6年度「地域と学校の連携協働体制構築事業」に対する目標
目標 目標達成の指標 目標 実績
学校・家庭・地域の組織的、継続的な連携・協働体制の構築により、一部に負担の集中しない適切な役割分担のもと、継続的な学校支援活動が実施される。 学校支援ボランティアの登録者数(実人数) 1,280人 1,375人
地域人材の発掘や、地域人材との連絡調整を地域学校協働活動推進員が担うことで、教職員の業務量の軽減等の働き方改革につながる。 地域学校協働活動及び地域学校協働活動推進員の配置が教職員の働き方改革につながるかというアンケートで、「つながる」と回答した割合 80% 70%
学校の学習時間以外でも自主学習支援をすることにより、日常的に学習を行う児童・生徒が増加する。 平日に1日あたり1時間以上勉強する児童の割合(全国学力調査 洋野町の結果) 70% 76.5%

【洋野町】(文科省) 事業で重点的に取り組む課題に応じた目標等の設定様式(地域と学校の連携・協働体制構築事業関係)[XLSX:110KB]

 

3 事業の実績に対する評価

 

・ 地域学校協働活動推進員同士の意見交換会を開催し、ゲストティーチャーの確保等、各学校で困っていることについて意見交換を行ったことで、各学校間での人材共有ができ、各校の学校支援活動の充実につながった。

・ 各校の推進員が発行するコーディネーター通信のほか、町教育委員会で不定期に発行する生涯学習通信において、「地域学校協働活動」についての説明や、各校で実施しているボランティア活動の様子を紹介したことで、町民の活動意欲の向上につながった。

・ 学校及び地域学校協働活動推進員に対して実施したアンケートでは、課題として学校支援ボランティアの固定化・高齢化があげられた。今後、現児童・生徒の保護者や、学校の卒業生でも参加しやすい環境・仕組み作りを進めていく。

・ 地域学校協働本部事業において学校に対しアンケートをとったところ「教職員の働き方改革に与える影響」については70%が「つながる」と回答し、30%は「ある程度つながる」との回答であった。

・ 今後も様々な授業やサポートの要望に応えていけるように学校と連携をとりながら推進していく。

・ 放課後子供教室において、地域住民の力を借り、参加児童の宿題の見守りを実施することで、学習支援の充実を図った。

・ 放課後子供教室に参加した児童へのアンケート結果では、工作・宿題などに「一生懸命取り組めた」及び「取り組めた」と回答した児童は97%おり、保護者へのアンケート結果では、学習する時間が増えたという回答や、学習のやり方がわかってきたという回答があった。

・ 全国小・中学校学習定着度調査の本町の結果では、平日に学校の授業以外で1時間以上勉強する児童の割合が、岩手県全体の65.3%に対し76.5%と高くなった。

・ 今後は、学習習慣が定着するような取り組みや、研修会の開催、情報交換の場の創出により、安全管理員の資質向上に努める。

4 参考

地域学校協働活動推進員設置状況

  ◆ 町内7小学校・3中学校中 10校に配置(12名)、放課後子ども教室専任 3名

その他参考リンク 

〇 文部科学省特設サイト 学校と地域でつくる学びの未来 (mext.go.jp) 

〇 町内すべての小・中学校でコミュニティ・スクールを導入しました! | 岩手県洋野町 (town.hirono.iwate.jp)

〇 洋野町立学校における働き方改革アクションプランの公表について | 岩手県洋野町 (town.hirono.iwate.jp)

〇 まなびネットいわて – 岩手県生涯学習情報提供システム (pref.iwate.jp)

この記事に関するお問い合わせ

教育委員会 生涯学習課
郵便番号:028-7913
住所:岩手県九戸郡洋野町種市24-124-3 洋野町民文化会館内
TEL:0194-65-5411
FAX::0194-69-1100

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